まちの電器屋さんの小さな販促実践委員会
ご入金してもらえない時はどんな態度で臨めばいい?
本部の様々な部署を渡り歩いている私ですが、そのきっかけは最初に所属した経理部で未入金のお支払いのお願い=いわゆる債権回収の仕事に携わったことだったりします。当初はステレオタイプな「取り立て」のイメージから入ったので、自分のキャラにも合わず苦労しました。
商売をやっているとなかなか払っていただけない場面も出て来るもの。お金が絡みますから感情的にもなりますし、その中でお支払いいただくという流れに持って行くのは結構大変だったりします。
私の場合、そんな時に参考になったのは某信販会社で1000億円以上の債権回収に成功したという“督促OL”榎本まみさんの書籍でした。
督促OLの人、以前ブログに書いたことあったけど、未払いという信頼関係を崩して来た相手にはこちらから信頼の再構築をリードする、を徹底する姿勢がプロなんやなぁ。凡人の僕は何でこっちが歩み寄ったらなアカンねん、となりがち。https://t.co/QklWuhKikK
— メオマサユキ@街の電器店アドバイザー (@meomasa_exma) April 23, 2021
ご入金してもらえない時はどんな態度で臨めばいい?
上記の榎本さんによると、著名人や企業の役職者、団体の顔役などの方ほど督促時にコミュニケーションが取りづらいそうです。それは社会的立場があればあるほど自らの非を認める心理的コストが大きくなってしまうからなんだそうです。とは言え、こちらはお支払い頂けない不利益を被っている訳ですからどうしても頑なな態度に出てしまったりして、そうこうする内に解決が遠のいてしまうジレンマに陥ってしまいます。
榎本さんの話で目からウロコだったのは、こちらからの連絡時は感情を抑えた柔らかい口調で、「〇〇様のことを信用していますので」と相手への信用を伝え、むしろこちらが率先して期限を引き直すなど関係の再構築をリードされる、という「取り立て」のこわーいイメージとは真逆の態度でした。
こう聞くと「いやいや、自分はそんなに人間出来てない(汗)」と尻込みしそうですが、榎本さんもご自分の人間力というより、督促の一つの“技術”として割り切ってコミュニケーションされているのだとか。実際その方が叱るよりも相手に罪の気持ちが芽生えやすく、回収率も高くなる傾向があるのだそうです。
これは私自身の経験からも頷けることがあって、この回収のお仕事をチェーン本部の経理部に引き継ぐにあたって、お支払遅れがあった時の声掛けがその時々でバラバラだったものを話し合い、第一声を以下のコトバで揃えたんです。
相手を咎める言葉を使わずに情報の共有から入るようにしたところ、以前よりお互いのストレスが減りましたし、その後のお支払いもして頂きやすくなりました。トラブルもまた人間関係と言います。実際そう上手く行く場合ばかりと限りませんが、相手の出方に影響されない第一声を決めておくというのは有用なようです。
街の電器屋さんはお客様と現金取引が多いので、ご入金してもらえない場面は少ないと思われますが、そういう場面に出くわした時ほど感情を抑えて、相手との関係を保つよう意識して行きたいですね。
このブログを書いた人
メオマサユキ
(株)アトムチェーン本部 店舗運営部長。「アトムのメオマサさん」で長く公式アメブロ「町の電器屋さんの小さな販促実践委員会」を担当。㈱アトムチェーン本部入社後、経理、法務、 加盟店相談、店舗開発、物流部長を経て、2023年3月より現職。